Webと現実、両利きの営業戦略
営業活動は、もはや「対面か、Webか」という二者択一ではありません。
WebサイトやSNSといったオンライン施策が重要視される一方で、現場での営業や顧客との直接的なコミュニケーションの価値も、相対的に高まっています。
実際のビジネス現場では、Webと現実、どちらか一方だけでは見えない情報や機会が多く存在します。売上を安定的に伸ばし、企業としての足腰を強くするためには、オンラインとオフラインの両方を使いこなす“両利きの営業戦略”が重要です。
両利きの営業で、売上を創る
営業活動には、大きく分けてWebを活用したオンライン営業と、対面や電話などのオフライン営業があります。
オンラインは、情報発信や認知拡大、効率的なリード獲得に強みがあります。一方、オフライン営業は、相手の表情や温度感を感じ取りながら、深い課題や本音を引き出せる点が強みです。
オンライン・オフラインの両者の特性を活かした営業活動を行うことで、営業力が高まり、売上を創出する土台の構築を作っていきます。
現場から生まれるWebコンテンツの価値
対面営業や打ち合わせの現場には、言語化が難しい課題などの、Web上だけでは得られない情報があります。
こうした生の声は、非常に価値の高い一次情報です。
それらをもとに、ブログ記事や資料、参考事例としてWebサイトに反映することで、実態に即した高品質なコンテンツが蓄積されていきます。
サイト運営では、「どのような情報を掲載するか」が問題になりますが、その解決策は、お客様に会いに行くことといえます。
Webサイトを“営業資産”として育てる考え方
Webサイトは、作ってすぐに効果の出るものではありません。
名刺としてのWebサイト設置などを除き、基本的には時間をかけて育てていくことで効果を発揮するものです。
現場で把握した悩みを整理し、解決策としてコンテンツに落とし込む。
過去の商談で繰り返し説明してきた内容は、記事や資料として整理することで、営業の手間を減らす。
作成した記事や資料の見直しと改善を行い、コンテンツの質を高めていく。
これらを地道に積み重ねていくことで、企業としての専門性や信頼性が少しずつ蓄積していきます。
結果として、検索エンジンからの評価やサイト訪問者からの満足度が高まり、商談前の段階で「この会社は分かっている」という認識を持ってもらえる状態が生まれます。
手間はかかりますが、Webサイトは、時間をかけて育てる営業資産と捉えることが重要です。
両利きの営業が中長期で効いてくる理由
限られた経営資源の中で、投資効率やWebサイト運営のコストを考えると、即効性のある施策に目が向きがちです。
しかし、両利きのポイントは「循環」にあります。
オフラインの営業活動では、お客様への訪問やお問い合わせへの回答など、個別の要望や現場の意見を読み取る機能があります。
一方オンラインの営業活動では、培った経験や過去の事例から普遍的なニーズを見出し、情報インフラの整理と提示を行います。
オフラインで得た知見をWebに反映し、Webで得た認知と信頼が次の営業活動を後押しする。
この循環が生まれることで、問い合わせや商談の質が徐々に変わってきます。
説明コストが下がり、理解度の高い状態で相談が入ります。
こうした変化は、営業効率の向上だけでなく、ブランドの基盤づくりにもつながります。中長期で見たとき、この差は確実に効いてきます。
Web活用の施策
具体的には、以下のような取り組みが有効です。
・営業現場で多い質問をもとにしたブログ記事の作成
・課題や解決策をまとめた資料の公開
・実績や事例を通じた課題解決プロセスの可視化
・製品の企画やサービス改善への反映
これらはすべて、現実の営業活動と連動して初めて効果を発揮します。
重要なのは、Web施策をマーケティング部門だけのものにせず、営業活動や製品開発と一体で考えることです。
オンラインとオフラインを同じ重さで捉え、戦略に組み込むことが、変化の激しい時代に対応するための土台となります。